新旧

古いものを中々、処理するとができない。
そういうことって、気づけば周りによくあることだと思う。変な昔からの癖だったり、使ってもいない置きっぱなしのものや、あることさえ忘れ去られてしまったもの。
滅多に替えないものの一つ「掃除機」
いろんなところに不都合が出てくるのだけれど、少し直してあげたり、だましだまし使えばなんとなく長く使えてしまうものの一つ。
ここ数年、そうやってだましながら使ってきた掃除機。9年目にしてとうとう買い換えることを決意しました。ずっと吸引力もなくなり、ホースも破れ、補修したガムテープにほこりが詰まったりと買い換える要素はいくつもあり、ずっと考えてはいたが、結局、まあいいかと後回しのように使ってきた。
偶然のちょっとしたきっかけで、そんな腐れ縁のような感じで9年間使ってきた掃除機を買い換えた。新しい掃除機も結局は、同じ型のものを買い、違いなんかを比べてみたりしたけど、色の部分が黒から青に変わり、スイッチの位置が手元から本体に移り、ワット数が少し上がっていたぐらいでさほど変わりもなかった。
二つ並べてみたが、9年間使い込んだ掃除機はやはりくたびれている感じがした。9年間こいつを毎朝、引っ張っていたのかと思うと少しセンチな気持ちになる。

多分、すぐに慣れるのだとは思う。旧いものを失ったことに、新しいものを手に入れたことに。
また、その新しいものも旧いものへと変わっていく。そしてまたこ、こんなセンチな気持ちを抱いたりしてしまうのだろう。
なんとなく「ありがとう」と一言、言っておきたかったんだろうなと思う。そしてこれからもよろしくお願いしますと。